その美しさと美味しさから、国内外で愛されている日本のいちご。日本全国でいちご農家がしのぎを削り、新しい高級いちごを誕生させようと日々研究を重ねている。今回KUUCAがご紹介するのは、埼玉県生まれの「あまりん」。まだまだ流通量の少ない、市場に出回っていないいちごだ。

埼玉県オリジナル、『全国いちご選手権』2連覇の「あまりん」

この「あまりん」といういちご、ご存知の方はまだ少ないのではなかろうか？　「あまりん（品種名：埼園い3号）」は、埼玉県オリジナルいちご品種として平成28年に品種登録(申請登録番号 27266 号)された、知る人ぞ知るいちごなのだ。

全国各地から届いた145品の『いちご』の商品名や産地、生産者情報などをすべて伏せ、そのおいしさを食味のみで審査した日本野菜ソムリエ協会主催の『全国いちご選手権』に於いて2年連続最高金賞を獲得したことからも、その美味しさはお墨付き。「あまりん」は、一株から採れる量が少ないので市場に出回る量も少ない希少な品種。入手できるのは主に観光農園や直売所、埼玉県内の一部の量販店のみと、まだその存在を知る人の少ない「あまりん」、いったいどのような魅力を持ったいちごなのだろう？

濃厚な甘みとほのかな酸味、ジューシーで爽やかな味わい

埼玉県内にはいちご狩りが楽しめる観光農園が多いものの、埼玉オリジナルの品種は育てられていなかった。そのため「埼玉ならではの特徴のあるいちごを楽しんでほしい」と、埼玉県オリジナルのいちご開発がスタートしたのだという。

県をあげて開発したあまりん、その味は食べた瞬間に際立つ濃厚な甘みと、ほのかな酸味が特徴。ジューシーで爽やかな味わいは、またひとつ…とついつい手がのびてしまうおいしさ。果実の色ツヤが美しく、鮮やかな赤色が映える見た目の美しさも魅力だ。

「あまりん」開発のはじまりは平成21年。埼玉県農業技術研究センターにて種子親「やよいひめ（群馬県育成品種）」、花粉親：「ふくはる香（福島県育成品種）」を交配して選抜を繰り返し、現地栽培実験を経て誕生した。

現在はあまりいちごの生産地というイメージはない埼玉県、じつは1960年代にはいちごの作付面積が全国1位だったこともあるという。現在は作付面積10位にも入らない埼玉県、ふたたびいちご産地としての知名度を向上すべく開発者と生産者が質の高いプレミアムいちご作りに取り組んでいるのだ。

いちごの里・吉見町、横田農園からお届け

今までは埼玉県内の量販店を中心に数量限定で販売されていた「あまりん」、いよいよ全国のいちごを愛する諸兄にお届けできることと相成った。

今回、「あまりん」の生産農家としてKUUCAが選んだのは、埼玉県内第1位のいちご生産量を誇る吉見町の横田農園。昭和三十年代半ばからいちごのハウス栽培が始まったという吉見町。「いちごの里」と呼ばれるほど、いちご栽培がさかんな町だ。吉見町は12月～2月頃は雨が少なく、日照時間がとても長い。そして横田農園の周辺は、見渡す限りの水田地帯。いちごハウスの周りには障害物がまったくないので、冬の日差しが１日中いちご苗に注がれる。暖かな日差しをたっぷり浴びて、寒波の中ゆっくりゆっくり実が大きく育つのだ。

手間暇を惜しまない、横田農園の土づくり

吉見町がいちごの里と呼ばれる理由のもうひとつに、「土壌」の素晴らしさがある。吉見町の土壌は肥沃で粘土質であるため、栄養分をしっかり抱えて逃がさない。美味しいいちごを作るのに、とても適した土壌なのだ。

横田農園ではこの土壌に、たっぷりの有機物を混ぜ込みじっくり熟成させた栄養満点の「たい肥（ぼかし肥）」を大量に投入する。ぼかし肥は化成肥料に比べてとてもコストがかかるが、美味しいいちごを作るには欠かせないという。恵まれた土壌に更に手をかけることで、驚くほど美味しいいちごができるのだ。

その日最も美味しい完熟いちごを、収穫後すぐにお届け

そして横田農園のいちごの美味しさの究極の秘密、それはその収穫のタイミングにある。

通常販売されているいちごは、日持ちや輸送のしやすさなどの理由から完熟する前に収穫されるが、横田農園では常に完熟した状態で収穫するという。

それは、いちごは完熟の状態が一番美味しいから。

ただ完熟している分日持ちが短くなる為、収穫から販売までを超短時間で行っているという横田農園。

宅配においても翌日午前中の指定（長距離を除く）で、採りたてつやつやの美味しいいちごがご自宅に届くのだ。

栽培する農家は増えたものの、埼玉まで足を運ばないとなかなか出会えない「あまりん」。KUUCA では収穫日にその日最も美味しい状態の完熟いちごを選んでお届けする。希少品種のいちごがご自宅に居ながらにして手に入るこの機会、いちご好きの諸兄はお見逃しなく！